日本でもセブでも、主食は「米」!特にセブの人たちはおかずより米をたくさん食べます。またその種類も普通のライスだけでなく、葉で包まれた「プソ」や、ヤシの葉で蒸されたもち米「ポト」、もち米をバナナの葉で巻いて、甘いタレなどをかけてみんなで食べる「ビコ」など、米だけでも様々な楽しみ方があるのです。今回はそんなセブの米の面白いネーミングセンスについて見てみましょう。
今回取材したのは筆者の家の近所にあるサリサリストア(便利屋)です。セブでは一般的にどこの町にでも、沢山ある店舗形態で日本でいうところのコンビニや、昔の駄菓子屋さんのような場所です。
筆者とライターのイッセイなどはこのサリサリストアで米を買うことがあるのですが、昨年末頃から新しい名前の米などが加わって、とても楽しいことになっているのです。
まずは「Friendship(フレンドシップ)」1キロ47ペソ(約127円)。意味はその名の通り「友情」や「友人関係」などの意味を持つ言葉ですね。親しみやすい米ですが、比較的高い価格帯です。
実は米の種類は本当にたくさんあるのですが、価格が細かく刻まれます。だいたい1キロ30ペソ程度(約80円)から、高いもので100ペソ超え(約270円以上)までと幅広く、5ペソ刻み程度で細かく分類されているのです。違いは味、香り、形などによるもので、セブの人たちは値段と質のバランスを考えて選んでいくそうです。
次に登場したのは「Shangrila(シャングリラ)」1キロ47ペソ(約127円)。まさかの最高級ホテル「シャングリラマクタン」をもじった、というかそのまま名づけてしまった米です!
参考までにシャングリラに筆者が訪れたときの写真を1枚ご紹介します。このイメージと米がマッチするセンス、さすがセブの人々は日本人とは感覚が違いますね!
しかし、実際に見てみるとフレンドシップよりも、シャングリラの方が米が割れていたり小さかったりと、質が低いように感じました。食べてみないとわかりませんが、恐らくフレンドシップの方が美味しいと思います。
最後に登場したのはこの店で最も高い価格の「Ganador(ガナドール)」1キロ53ペソ(約144円)。意味はスペイン語で「勝者」とのことで、このサリサリストア最高級の米にふさわしい名前となっています!
筆者はいつも何気なくこの米をいつも買っていたのですが、その理由は形が他のものと比べて整っており、きれいな米に感じるからなのです。
参考に以下2枚の写真で米の質を比較してみてください。
まず、上の写真は「シャングリラ」です。米粒はやや白く、恐らく胚芽の部分と思われます。また一部の米粒は割れてしまっており乾燥しているようです。このような米を炊くと、できあがった際にばらつきが生じる他、食卓でもやや見栄えが悪くなっしまいます。シャングリラでもこの質なのか・・・セブの米はダメか、と思ってしまいますが、それでは次にガナドールを御覧ください!
ガナドールはとってもきれいな米粒ですね!シャングリラと異なり胚芽の部分が白くなってしまっている米粒も少なく、割れている米粒も ほとんどありません。こういった米であれば炊きあがりにムラが出ないため、料理もしやすいですし、何より見た目が良いため食べたいと思えます。
もちろん日本にも品種改良を重ねて様々な米があると思いますが、たった20円程度でこれだけ品質が違うのであれば、これからもガナドールを買おうと感じませんか?それでも毎日食べる米ですから、家系節約のポイントになることも間違いありません。
セブの人たちはそれぞれに、妥協する所としないところ、みんなで話し合って家系をやりくりしているのかもしれませんね。筆者も機会があれば、シャングリラを食べる体験をしてみたいと思います!
(Taku)