筆者は少し前にツーリングの第3弾としてダナオ漁港の様子と美味しい焼き魚をご紹介しましたが、この周辺はまだいくつかのみどころがありました。今回ご紹介するのは港の隣にあった公園。マクタンやセブ市内では見られない要素を持った、ダナオならではの素敵な公園でした。
ダナオは前回の記事でも既にご紹介しておりますが、セブ市内から約1時間ほどの距離にある東海岸沿いの港町です。周辺エリアの中では少し大きな街で、漁港やカモテス島への玄関として多少は名前が知られている場所です。筆者はバイクでマクタン島内から45分程度で到着しました。
漁港の隣にあるこの公園は、地域の方々にとって憩いの場となっています。老若男女問わずこの大きな空間に集まって、ゆっくりと流れる時間を思い思いに過ごしていました。
やはりセブ島ならでは、公園の樹木は基本的にヤシの木です。日本ではなかなか見ない光景ですが、現地在住が長くなってくるとそんな事にも違和感を感じなくなってきます。さて、このダナオ公園にはセブ市内やマクタン島内で見られない2つの良い要素があります。それはどんなことでしょうか?
良いポイントの1つは海沿いの公共の場所であるということです。これは意外かと思いますが、マクタン島とセブ市内にはこういった公園がほとんどありません。
マクタン島ではきれいな見通しの良い海は、ほぼ全て私有地となっています。そのため海沿いでゆったり過ごしたい場合は「プライベートビーチ」としてリゾートホテルが有しています。筆者はマクタン島に住んでいて、日本の友人からは「週末はきれいな海を満喫できるからいいね!」と良く言われますが、正直全くと言っていいほど海には行っていません。
またセブ市内では港などの影響で遊泳に適した海がなく、海沿いには重器材やクレーンなどが並びます。従って海を見渡せる場所は数える程しかありません。
2つ目のポイントもマクタン島とセブ市内に共通して言えることとして、こんなに広い敷地面積が取られている公園で、かつしっかりと整備されていることです。
セブ市内やマクタン島は建物がかなり立ち並んでしまっていて、広いスペースを使って公園として利用することが現状ではできていません。唯一大きな公園としてセブ島内のサン・ペドロ要塞前にある公園がありますが、海に近いものの面してはいない状態です。
また、マクタン島の中ではまだ整備されていないマングローブ林のような海辺のエリアが多数ありますが、こういった場所の近くには小さな家がたくさん建築されておりマングローブ林に立ち入ることは難しくなっています。ダナオの公園は贅沢に敷地を使って、かつ海に面しているため、地域のたくさんの人たちが気軽に集まって話をしたり、音楽を奏でたり、好きな事をするためにそれぞれがゆったり時間を過ごしていました。
筆者は神奈川県出身ですが、このダナオの公園は横浜の山下公園に少し似ていました。海に面した歩道が長く、たくさんの人たちが海を見ながらの時間を楽しんでいます。今回ダナオに訪れたのは夕方にかけての時間だったため、暑すぎることもなく、半袖で快適に過ごせる気候だったのも印象的でした。
ダナオは混沌とした雰囲気のあるセブ市内と異なり、住む場所として居心地のよい雰囲気があります。次回はこの公園のすぐ先にある、歴史的な教会をご紹介します。
(Taku)