iPhoneなどといったスマートフォンの普及により、電話やテキストはもちろんの事スケジュール管理やインターネット、ゲームなどといったものまで一つで出来るようになりました。毎日利用するサービスもアプリなどを通して紐付けされるようになり、より便利になってきていますよね。
日本に比べて電車が少ないフィリピンではロケーションへの移動は基本的に車になるのですが、乗用車を持ってない人はジプニーやタクシー、バスを利用するしかありません。タクシーを利用すると、ボッタクリに遭う可能性もでてるので、その心配がない配車アプリまたはライドシェアアプリのUber、Grabなどはフィリピンで人気になっています。
Uberなどのライドシェアは基本的に乗用車のみになっているのですが、今回紹介するAngkas(アングカス)はモーターバイクを使ったライドシェアアプリになっています。
乗用車はエアコンが効いている車内と安全性がメリットですが、デメリットは渋滞にハマってしまうとなかなか動けないこと。その反面モーターバイクは車の間を通ることが出来るので、車より早く辿り着くことが出来るのでそれが良い所ですよね。
セブ島を含むフィリピンではバイクの横に乗客が乗れるサイドカーがあるトライシクルがバイクを使った良く見かける交通機関の一つですが、バイクの後ろに乗るハバルハバル(Habal-Habal)というのもあります。
ハバルハバルは渋滞をすり抜けることが出来るので便利なのですが、運賃は交渉である事と場合によってはヘルメットを支給されない場合があるので、初心者にはもしかしたら難しいかもしれません。筆者もそういう事からあまり利用はしませんでした。
しかし2017年にAngkas(アングカス)というバイクタクシーの配車アプリが登場しました。最初はマニラのみの対応でしたが、つい最近セブ市内へのサービスも提供されるようになりました。Angkasはタガログ語で「乗り合い」、「後ろに乗る」、「一緒に乗る」の意味になっています。
まず、Angkasを利用する前にスマートフォンにアプリをインストールする必要があるので、AppleであればAppStore、Androidの機種であればGoogle Play Storeから「Angkas」を検索してインストールを行います。
インストールが完了すると通知と位置情報許可の有無を聞かれるので、両方とも許可の状態にしておきましょう。
その後で個人情報の入力が必須になるので、ローマ字で自分の名前とメールアドレス、連絡可能な携帯電話の番号を入力していきます。
入力を完了すると電話番号の確認のため確認コードがSMSに送られます。筆者の場合少し時間がかかったのですが、3分以内に届きました。確認コードを入力し登録が完了します。
Angkasのインターフェースはこのような感じ。Grabの関連会社であるためか、Grabと同じデザインを流用しており、Grabに使い慣れてれば問題なく利用できます。ただ、クレジットカード決算には対応していないため、キャッシュのみになっています。
基本運賃は最初の2kmまで50ペソ(約109円)、それ以降は1kmごとに10ペソ(約21円)加算される仕組みになっています。また利用者が多い場合はUberのようにレートが上る可能性があるのと、対応していないエリアへの移動はできないようになっています。
メトロマニラでの対応エリアは2017年7月現在でカロオカン、ケソン市、マニラ市、サンフアン市、パシッグ市、マカティ市、パサイ市、BGC、タギッグ市になっており、セブ島はセブ市内全域、SMシティモール、JYスクエアモールを含む一部マンダウエ市、SMシーサイドシティモール付近のタリサイ市に対応しています。
利用する際はUberやGrabと同じようにピックアップするロケーションと、目的地を検索するだけ。上部の入力エリアにそれぞれ入力して「Book」をタップするだけで完了します。下部には「Fare」と表示されている部分があるので、リクエストする前に大まかな運賃が見えるのは嬉しいところ。
リクエストを行うとこのような画面になりますが、もしキャンセルをする必要がある場合は、一番下に「Cancel」のボタンがあるので、タップすると良いでしょう。
ドライバーが確定すると、ドライバーの名前と評価、ナンバープレートもしくは管理番号が表示されます。
ドライバーもGPSを使用しているため、大まかな現在位置を確認することが出来ます。場合によってはドライバーから連絡が来る事もあるので、ピックアップのロケーションがわかりにく所にある場合などには電話またはメッセージで送りましょう。
到着したドライバーはこのような感じ。一見何の変哲もないバイクですが、ドライバーがAngkasのシャツを着ているので分かりやすかったです。
乗車の際にユーザーの名前を確認したあとでヘルメットが渡されます。ハバルハバルで渡されるような古いヘルメットと違って新品で安全性の高いヘルメットでした。必要であればマスクも無料で支給してくれます。
今回筆者はSMシティモールが目的地だったのですが、渋滞しているエリアは車の横を通ったりと、スイスイと渋滞を避けて到着することが出来ました。断然車より早く、Uberなどの配車アプリよりも半分程度の運賃で利用できるのが良いところ。
筆者の場合は初めて利用したという特典のためか、1.7kmの距離の運賃がたったの28ペソ(約61円)でした。
しかしAngkasはバイクである以上、最大で乗車出来る人数が運転手を含む2人である事と、ジプニーやトラックなど排気ガスが多い道を走ることになるので、服や顔に排気ガスの匂いがついてしまうため、注意が必要です。
排気ガスを気にしないで、より早く目的地に到着したいという方にはオススメのサービスなので、スマートなハバルハバルを利用してみてはいかがですか?
(MIKIO)