ANAグループのLCC(格安航空会社)バニラエアは、2016年12月「成田ーセブ」の直行便が就航しました。以来、日本から直行でセブに行ける日系航空会社はバニラエアだけとあって、セブを訪れる旅行者に高い人気を誇っています。なんといっても他の航空会社に比べ運賃が安く、直行便なだけに飛行時間も約4時間半と短いのも人気の秘訣。
そしてなにより日系ならではの客室乗務員の温かいおもてなしも魅力です。
バニラエアでより快適に渡航するための情報をお届けします。
成田空港第2ターミナルから第3ターミナルへの移動は余裕を持って
バニラエアは全便、成田空港の第3ターミナルから離発着しています(第2ターミナル出口から第3ターミナルチェックインカウンターまでは約800m。トータルで約20-25分所要)。成田空港まで電車を利用する場合、第2ターミナルにある成田空港第2ビル駅が終点(B1階)。車をご利用でも駐車場に止める場合は、第2ターミナル駐車場(2階)から第3ターミナルへ移動が必要になります。
※高速バスやタクシーは第3ターミナル専用の乗降車場があります。
便利な直通シャトルバス
バス移動の方は左側通路を進んですぐバス停が見えてきます。乗車時間の目安は約4分。バスは2分間隔で来るので、乗り遅れても慌てなくて大丈夫です。バスが第3ターミナルに到着。右手エスカレーターか裏手のエレベーターで2階へ上がり少し歩くと、第3ターミナル入り口に到着です。
荷物が多い方はカートで
徒歩移動がおすすめ
荷物が多い場合、空港内の無料カートを使って移動できるため、バスの乗り降りや荷物の出し入れを考えたら、カートを使っての徒歩移動のほうがおすすめ。徒歩ルートは屋根付きの通路なので雨でも安心です。迷わないルートですが途中案内図あり。休憩できるスペースも4箇所あります。エスカレーターを上がったら第3ターミナルへの通路が見えてきます。エスカレーターの裏にエレベーターがあるので、カートを利用される方はそちらをご利用下さい。
チェックインの開始は
出発の2時間前から
バニラエアの国際線のチェックインカウンターは、第3ターミナル2階奥のE。入り口からは2分かからない距離です。 バニラエアの場合、手続き開始は出発の2時間前から。10時のフライトの場合、8時ぴったりに搭乗手続きがスタートするので、早めに終わらせたい人は、列が作られる7時30分ぐらいから並んだほうがスムーズです。 一便前が台北行き。2時間以上前に来てもう手続きできると勘違いして並ばないようにご注意ください。「セブ行き」の列が作られてから並びましょう。
自動チェックイン編
自動チェックイン機(写真1)利用だとチェックインに要する時間も短い。
バニラエアの国際線のチェックイン方法は2つ。1つは航空会社が推奨している機械を使っての自動チェックイン。もうひとつがカウンターでのチェックインとなります。チェックイン順番がきたら、写真1の搭乗券発券の機械へ。セブ王から送られてきたeチケットのQRコードをかざすか予約番号を入力。その後、パスポートをかざすだけで搭乗券が発券されます。 ※バニラエアでは、国際線の事前webチェックインは行っていません。
自動チェックイン機(写真1)利用だとチェックインに要する時間も短い。
自動チェックイン方法は2つ。QRコードを読み取るか、予約番号を入力するかのいずれか。
セブ王から送られてきたEチケットのQRコードを読み取ります。
パスポートをかざします。
搭乗券が発券されます。
カウンターでのチェックインが必要なお客様
「乳幼児連れ」「手伝いが必要」「非常座席(12列、14列)」などに該当されるお客様は、
荷物を預けるカウンターで手続きとなります。
機内持ち込み荷物編
機内持ち込み荷物は
サイズと重さは要注意!
チェックインの前に注意が必要なのが、機内の持ち込み手荷物。個数は2個まで。サイズや重さはかなり厳しくチェックされます。自動チェックインの入り口付近に、規定のサイズ・重量を確認できるボックスがあり、規定を越える場合はお金を支払う必要があります。サイズはキャスター部分も込みなのでその点も注意が必要です。
▲荷物の重量が測れる計測器は、バニラエアカウンター付近に数カ所設置されています。
機内預け荷物編
機内預け荷物の受付はスムーズ。預け後は10分間待機が必要!
預ける荷物がある方は受付カウンターの列へ。窓口は6〜7ヵ所。バニラエアの受付は処理スピードが早く、並んでいる人の全人数が多くても比較的スムーズに終わります。第3ターミナルでは、カウンターで預けた荷物の中身を航空会社がセンサーでチェックします。荷物受付時に「荷物のチェック完了まで10分間はロビーに待機していて下さい」と告げられます。問題があった場合、「中身をチェックする受付カウンターに戻ってきてください」というアナウンスがあり、所定時刻までに来ない場合は、搭乗できない可能性もあるそう。10分待って何もなかった場合はOKと考え移動して大丈夫です。セブ王なら20kg以下の荷物であれば無料です。一週間程度の海外旅行でも、基本的に十分カバーできる範囲の重量で、荷物の重量を気にすることなくのびのびと旅を楽しめます。 なお、20kgを超える場合や、20kg以内でも荷物のサイズが「三辺の和が203cm以内、かつ一辺の長さが120cm以内」に収まらないものは、「定形外サイズ」となり個数分のお取扱料金がかかります。
▲一番人気はバニラエアオリジナルボールペン¥100
■バニラエアの専門店「VStore」
フードコートに隣接し、ひと際目立っているのがバニラエアの専門店「VStore」。人気のオリジナルグッズや、第3ターミナルではここでしか買えない人気のスイーツありと、充実のラインナップです。オリジナルグッズの中では、ボールペンやクリアファイルがお値段も手頃で売れ筋とか。キーホルダーや飛行機マグネットなどもお子様に人気のアイテム。また、機内ではブランケットの貸し出しはありませんが、こちらのショップで可愛いオリジナルブランケット(1000円)を購入できます。
▲一番人気はバニラエアオリジナルボールペン¥100
▲イエロー×ブルーの明るい配色が目を引く「VStore」コーナー
▲笑顔が爽やかで明るい店員さん。ユニフォームもバニラエアのブランドカラー。
▲バニラエアのトレードマークのくまのベア〜FAになるの巻〜¥2,000
▲バニラエア オリジナルモデルプレーンA320 JA01VA(SCALE 1:150 全長約25cm)¥5,800
■両替は臨機応変に
両替所は第3空港ターミナルに入ってすぐ左手と奥の2箇所にあります。成田空港のフィリピンペソのレートへの換算は街中よりやや高め。セブに着いてから両替するほうがお得ですが、セブ空港での両替は、行列ができると時間がかかるほか、レートも手際も良くない可能性があるため心配な方は成田空港で両替を。ちなみに出国手続き後にも1箇所両替所があります。★セブ王なら到着後、現地スタッフがお得なレートでフィリピンペソで両替できます★
▲みずほ銀行の両替の営業時間は6時〜24時まで。
出国前の検査は余裕を持って移動がおすすめ
次に出国前の手荷物検査とボディチェック。国際線は右手側(写真2)へ進みます。入り口から検査の場所までは1列に並び、検査するレーンも2列しかないため、写真(写真3)程度の人数でも検査の場所まで10分〜15分は並びます。季節・時間帯にもよりますが混雑が予想されるので、できれば出発時刻の50分前には移動しましょう。
▲手荷物検査とボディチェック(写真3)
▲右が国際線です(写真2)
搭乗は20分前から開始
出国審査を終えたら、バニラエアの搭乗ゲート(150A〜D)〜155へ移動します。出国してからゲートまでは約10分です。途中、数は少ないですが免税店もいくつかあります。 搭乗ゲート前の待合室は席数は多めで優先席も設けられ、ゆったりとしています。搭乗は出発の20分前から開始。先に後方の座席の方から案内されます。
▲搭乗ゲート前の待合室も広々
▲出国後案内図があります
機内に乗る前は水やお茶の購入がおすすめです。
バニラエアはコストをカットすることによって低価格での提供が実現できます。機内食やドリンクもしかり。ソフトドリンクも有料となります。搭乗ゲート前に自動販売機があるのでここでの購入がおすすめです。ちなみに、アルコール類に関しては、持ち込みしたものを機内で飲むことはできないのでご注意ください。
空の時間が楽しくなる!親しみやすい客室乗務員と機内
バニラエアは現在、エアバスA320を6機で運航。ここでちょっと小ネタ情報。6機は尾翼の近くに書かれている機体番号で見分けられますが、遠くからしか見えないときには、塗装で見分けられます。
2号機と3号機の尾翼はシンプルなホワイト、初号機と4号機〜6号機はすべて鮮やかなイエローに塗装。4号機以降は新しく、内装も完全バニラエア仕様になっています。
▶機内へは旅情が盛り上がるタラップで。
※搭乗方法はインゲートの場合もあります。
▲2・3号機の尾翼はシンプルなホワイト
セブの明るい太陽に負けないくらいの笑顔で客室乗務員がお出迎え。日系の航空会社なだけに国際線のスタッフも日本人がメイン、日本流の質の高いサービスと日本語が通じる安心感からもバニラエアは人気です。
座席は3席×2列で180席。通路は大人一人が通れる幅で、一般の飛行機より少し狭いくらいです。天面の荷物棚は座席3列につき一つの割当ですが収納には余裕あり。手荷物の持ち込みが2個まででサイズ制限も厳しい分、荷物棚への収納もスムーズです。化粧室は入り口付近に1カ所と最後部に2カ所あります。
なお、機内にはモニターは設置されていず、フライト中に映画や音楽などのエンターテイントを楽しめる設備、新聞や雑紙の貸し出しなどのサービスはありません。4時間半のフライトなのでさほど時間はもてあましませんが、一人で搭乗する方などは、予め機内での過ごし方を考えておくと良いでしょう。
バニラエアでは機内でより快適に過ごせるように、座席の種類や位置の指定が可能です。座席の種類は2つ。
追加代金なしのスタンダードシート、追加代金が必要なリラックスシートとなります。
いずれの座席もイタリア製のオールレザーの滑らかな座り心地です。軽量化されたデザインで自然な姿勢が保てるよう工夫されています。
※機種によっては11列目から18目列間の座席は窓がない場合があります。お子様連れなど窓から外を眺められる席が良い方はeチケット発券後、バニラエアのサイト内で確認をお願いします。また、11列目、12列目、最後尾の31列目はリクライニングしない座席なのでご注意ください。追加代金なしでスタンダードシートへ座席指定ができます。
「足元がゆったりしたシートが良い」という方はアップグレード料金1500円を追加すれば、リラックスシートへ変更することができます。リラックスシートは前方1列目の6席、非常口に近い12列と14列の12席、合わせて18席です。1列目の席は大人の男性が足を伸ばしても、前の席に足が届かないほどスペースに余裕があります。
※リラックスシートを利用時の注意点 ・便によって対象座席が異なる場合があります。座席指定の際ご確認ください ・12列目、14列目にあるリラックスシートは非常口そばの座席。緊急時に客室乗務員やパイロットの指示に従い、手動で非常口ドアを開放するなど、援助のために手伝う必要があるため、満15歳未満の方は利用できません。 ・また、高齢の方や障がいがある場合など、乗客の脱出を援助する必要がある場合に緊急脱出の援助に専念できない可能性がある方は非常口座席を利用できない場合もあります。
▲足元が広いリラックスシート。1列目と12,14列目の計18席
〈申込方法〉セブ王で設定の座席は「スタンダードシート」となります。航空券(eチケット)をセブ王より受け取り後、ご出発の3日前よりお客様自身でバニラエアのHPまたはコールセンターを通し、「お並び席・お近く席」の座席指定及び、追加代金を直接バニラエアにお支払いいただくと「リラックスシート」への座席変更が行えます。
スタンダードシート
「座席のほとんどはスタンダードシートです。足元は狭めです。
▶リクライニングは写真くらいの角度まで傾きます。リクライニングしないシートも18席あるので気なる方は事前の確認がおすすめです。
▲スタンダードシート。前後のシート間の幅は約20cm。
シートのサイズは横約50cm×縦約30cm。
▲窓の幅は約20cm
▲荷物入れは座席3列につきひとつの割り当て
▲国際線限定・免税品機内販売カタログ。外国人には日本のコスメが人気があるそう。現金での支払いは円、台湾ドル、アメリカドルが使えます。ただし、おつりはすべて日本円。またはクレジットカードが利用できます(ただし、カード利用は10000円〜)
▲離陸後配られる出入国と税関申告用カード。記入方法は座席ポケットの機内誌に記載されています。
▲座席ポケットに入っている安全のしおり、機内誌(飲食メニューリストは機内誌内に記載)、就航先の観光ガイドの冊子。
飛行機の旅の楽しみのひとつが機内食。LCCは各社有料ですが、バニラエアのメニューや商品はオリジナリティと女性受けするラインナップで人気があります。国内でバニラエアが就航する地方の人気メニューや特産品があるほか、3か月ごとに見直される食事メニューには季節感のある期間限定メニューを盛り込まれています。 4時間半余のフライトで機内食のサービスは2回。1回目は離陸後約1時間弱、2回目は着陸の1.5時間ほど前に提供されます。客室乗務員が順番に注文をとり、必要に応じて都度温めてテーブルまで運ぶため、10〜0分程度時間がかかるメニューもあり。満席だと人気メニューが品切れになることもありので、お目当てがある場合は先に注文することをおすすめします。 ※食べ物もアルコール類も機内に持ち込みできますが、アルコール類のみ機内で飲むのは禁止なので要注意!
▲機内誌に掲載されたフード&ドリンクメニュー。品揃えやデザインから女性に人気が高いのがわかります。現金での支払いは円、台湾ドル、アメリカドルが使えます。ただし、おつりは全て日本円となります。
FOODS
▲バニラエア弁当「旅する春の北海道」(1000円)は3月から5月までの限定メニュー
▲一番人気の「バニラ特製とろ〜りクリームパン」(350円)
▲就航都市・北海道名物の豚丼(750円)
▲バンズにもバニラエアのロゴが焼き印されているてりやきチキンバーガー(650円)
▲老若男女、食べやすい!美味しい!と評判の洋食屋さんのハンバーグ(750円)
▲なんとハーゲンダッツのアイスクリームもあります(300円)
DRINKS
▲バニラエア限定ラベル、成田の銘酒「長命泉吟醸辛口」
【温かいお飲物】ドトール ドリップコーヒー ¥300 / 紅茶 “アールグレイ” ¥200 / グリーンズ北見 北海道オニオンスープ ¥200
【冷たいお飲物】伊藤園 お〜いお茶 緑茶 (280ml) ¥200 / アサヒ 十六茶 (275ml) ¥200 / アサヒ 富士山のバナジウム天然水 (350ml) ¥200 / ドトール カフェ・オ・レ (280ml) ¥200 / コカ・コーラ (350ml) ¥200 / カルピスウォーターR (280ml) ¥200 / アサヒ三ツ矢サイダー(300ml) ¥200 / バヤリースプレミアムセレクション ふじりんご100 (280g) ¥200 / 不二家 ネクター (350g) ¥200
【アルコール】アサヒ スーパードライ(350ml) ¥400 / サントリー ザ・プレミアム・モルツ(350ml) ¥450 / アサヒ レモン味のニッカハイボール(350ml) ¥400 / キリン 旅する氷結 マンマレモンチーノ(350ml) ¥400 / はこだてわいん “スイートロゼ”バニラエアラベル(200ml) ¥600 / 長命泉 吟醸辛口バニラエアラベル(180ml) ¥600
SNACK
▲スナック菓子類で人気の商品。バニラエアオリジナルの「キットカット」(300円)と札幌おかきOh!焼とうきび」(250円)
キットカット バニラエア オリジナル パッケージ \300 / 堅あげポテト ブラックペッパー(15g) ¥200 / 札幌おかき Oh! 焼とうきび ¥250 / サハレグレーズド カシュー ザクロバニラ ¥400 / じゃがビー バターしょうゆ味 ¥250 / 世界の山ちゃん 天ぷら てばさきいか ¥300 / 白樺の雫 ミルクキャラメル ¥200
翼にはバニラの花をイメージしたバニラエアのマークが。花びらの広がりが日本とアジア、世界を結ぶ「バニラ・エア」の路線の広がりを表現しているそう。翼と旅している気分です。
バニラエアに搭乗して最初に感じるのは、客室乗務員の笑顔が明るく、親しみやすい雰囲気ということ。LCCはお値段が安い分、設備やサービス面に物足りなさを感じる声もありますが、その反面「お客様との距離を縮め、コミュニケーションをとりやすくすることでフライトをより快適に楽しんでいただきたい」という想いが、スタッフの方々の言動から感じられます。質問や依頼なども天井のコールボタンで呼び出しすれば、気持ちよく対応してくださいます。着陸後、お見送り際にチーフの方が7カ国語で「ありがとう」とアナウンスしてくださったことで、フライトの疲れも吹き飛び乗客の皆さんが笑顔に。フライトの始まりから終わり、そしてその先の旅を楽しんで!という気持ちが伝わるスタッフのおもてなしも、バニラエアを利用する魅力のひとつと言えそうです。
▲ゴミの回収などもこまめに対応してくれる気遣いが嬉しい
▲日系航空会社なだけに、サービスはきめ細やかです
▲CAさんは4人搭乗。バニラエアの制服は、ブランドキーワードである【Simple】【Excellent】【New Basic】に基づき、シンプルで洗練された印象ながらも、お客様に親しみを持っていただけるようなデザインを追求して作られたのだとか。機体と制服のデザインが調和し、一体となって存在感が出るよう、機体デザインはブランドカラーの「イエロー」を、制服デザインは「ブルー」を基調としているそうです。
マクタン・セブ空港到着
成田を飛び立ち約4時間半でマクタン・セブ国際空港に到着。ANAグループLCC(ローコスト・キャリア)での空の旅。座席は若干の狭さを感じるものの、ANA系の航空会社なだけに客室乗務員のおもてなしはANAそのものです。日本から直行便で行ける日系航空会社はバニラエアだけ。次の旅はバニラエアでセブでお出かけください。