フィリピンのフルーツと言えばマンゴーやバナナが有名ですが、ココナッツを忘れてはいけません。
ココナッツというと南国で飲むジュースというイメージがありますが、他にもさまざまな用途があります。意外にもココナッツは生活感あふれるフルーツなのです。
今回はココナッツの様々活用法をご紹介したいと思います。
①ジュース
ココナッツの中のジュースを飲むことができます。ココナッツの皮は厚く固いので、うまく割るに技術と経験がが必要です。僕も何回か経験した事があるのですが、なかなか上手くいきません。現地の人々は固い皮を鉈で上手に割って、器用に飲みます。
②実
ジュースを飲んだ後は完全に2つに割って中の白い身を食べます。スプーンなどが無い場合はかたい皮ですくって食べます。味はさっぱりとしていてぷるぷるとした食感は癖になります。
③ココナッツミルクやナタデココ
白い身からココナッツミルクや日本でも有名なナタデココを作る事が出来ます。ココナッツミルクはフィリピン料理でもよく使われます。ナタデココもデザートに使われます。
④生活道具
乾燥させた皮は燃料として使ったり、床磨きに使うなど用途は多様です。乾燥させたココナッツの皮は大変燃え易く、持ちがいいため地方では重宝されます。また、乾燥させた皮は日本で言うタワシのようなもので、フィリピン人はそれを使って床を磨いたりします。なので田舎に行くと道に所狭しと広げてあるココナッツの皮を見る事ができます。
⑤服や家具
ココナッツの身だけではなく、木の葉からは洋服や雑貨を、木からは家具や家を作りだす事が出来ます。地方の田舎に行くとココナッツの木材や葉で作られた家を目にします。
⑥お土産雑貨
さらにお土産屋さんにはココナッツで出来た多くのかわいらしい製品が並べられています。ココナッツの皮で出来た財布や灰皿は旅行者に人気です。
⑦トゥバ
ココナッツの樹液からはトゥバというココナッツワインを作ることが出来ます。地方ではよく飲まれているお酒で人々の楽しみになっています。ストレートで飲むのもよし、コーラと割って飲むのもよし。
このようにココナッツはフィリピン人の生活中で大変重要なものです
もちろん、田舎だけでなく都会でも食べることができます。しかし、やっぱりおすすめは、田舎の森の中を散策し、程良く疲れ、汗をかいた状態でその場で登って取ったフレッシュなココナッツジュースです。その爽快感は格別です。
ココナッツに関してこんな逸話もあります。
「もし地球上のすべてのものがなくなってしまってもココナッツの木だけあれば人間は生活できる」。このように言われるのは、少なくとも昔はココナッツが大変便利で生活に欠かせないモノであり、ココナッツに依存していた生活を送っていたのでしょう。
また、第二次世界大戦の時、戦場ではココナッツのジュースが点滴の代わりとして使われていたという話もあります。そして、ココナッツのジュースには多くの種類の電解質が入っており、水分補給には最適の様です。
このようにココナッツはただの南国のフルーツではなく、生活と密接にかかわっている大切なものであると分かります。
(ヤス)