スマートフォンを持っていると、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)やメールなどをチェックしたいため、常にインターネットに接続したいと思う様になりますよね。
日本のモバイル通信と言えば4G規格であるLTE(ロング・ターム・エヴォリューション)が主流になってきて、3G回線の約3-4倍である15Mbps程の回線を利用する事が出来てとても便利です。
フィリピンでも少しずつLTEをカバーできるエリアが増えてきましたが、2011年に登場して2年程経っていながら他の国に比べると速度が遅かったり、対応しているエリアが少なかったりします。
世界各地での回線状況を調査しているOpenSignalという会社が発表したレポートによると、フィリピンのLTE回線は世界で一番遅くて、利用できる確率が低い国という結果が出ました。一体どうしてなのでしょうか?
90年代後半ではPHSによる2G回線が登場し、3G回線に対応する携帯電話が普及した事で多くの人達がパケ放題のサービスを利用するようになり、携帯電話のインターネット利用は欠かせないものとなりました。
十分速度のあった3G回線ですが、更に早くインターネットが利用できるようにと2009年登場したのが4G規格であるLTEです。
LTEとはロング・ターム・エヴォリューションの事で日本ではソフトバンク、NTTドコモ、KDDIなどのキャリアが2010年にサービスを開始し、3G回線の3-4倍の速度である15Mbps程度のスピードを利用する事が出来ます。
日本を始め、世界各国でもLTEに対応している国が多くなってきましたが、フィリピンでも2011年から試験的にスタートし、2013年では本格的にSMART社やGlobe社のキャリアで利用が出来るようになりました。
そんなフィリピンのLTEですが、世界各地の通信状況を調査しているOpenSignal社によると、フィリピンのLTE回線は世界で一番遅く、利用できる確率が低い国との調査結果が出ました。
なぜ遅いのか、他の国に比べるとどうなのか?今回はそれを紹介したいと思います!
OpenSignal社による2014年2月のState of the LTEというレポートによると、フィリピンはLTEが主流になっている16の国のうち速度、利用できる確率とも最下位という結果が出ていました。そんなフィリピンの平均ダウンロード速度は5.3Mbps。
日本も14位にランクインしており、平均速度は11.8Mbpsとなっていました。
フィリピンでLTEに対応しているのはSMART社とGlobe社ですが、キャリア別に見てみるとSMART社の平均ダウンロード速度は4.3Mbps、そしてGlobe社は6.3Mbps出ていて少し早め。
LTEを常に利用できる確率も2社合計で全体の38%のみ。SMART社は46%、Globe社は38%。68%である日本に比べるとまだまだという所です。
OpenSignal社の調査結果によると、世界最速は24.5Mbpsのオーストラリアで利用出来る確率が91%だったのは韓国でした。
以前、こちらの記事でもSMART社のLTEを紹介してきましたが、速度は出るもののエリアを移動しただけですぐに3Gになってしまい、不安定でした。セブ島でも対応しているエリアが少ないと感じると思います。
3G回線についても速度や利用に関する不満を持つユーザーが多く、フィリピン通信局(NTC)はSMART社、Globe社にサービスの改善を行うように通告したばかりでもありました。
フィリピンのLTE/3G回線のモバイル通信が他の国に比べて不安定になってしまう理由として、島々が集まるフィリピンはキャリアの中継局を設置するのが大変だというのと、モバイル端末でインターネットを利用しているユーザーが急速に増えていて、通信にトラフィックが生じてしまうというのが理由なのかもしれません。
日本に比べると、まだフィリピンのサービスはそこそこだと感じでしまうかもしれませんが、今後LTEを始めフィリピンの各キャリアのサービスが改善し、利用しやすくなると良いですよね。期待してみましょう!
(MIKIO)
[ Via OpenSignal, Inquirer ]
Additional Photo: William Hook