先日、フィリピン国内で電話やインターネットなどを提供する大手通信会社のGlobe Telecom社、そしてPLDT社から最高で1Gbpsのインターネット速度を一般家庭向け提供するサービスプランが各社で発表されました。
Globe社の場合はGlobe Tattoo Platinum(グローブ・タトゥー・プラチナム)、そしてPLDT社の場合はPLDT Home Fibr(PLDTホーム・ファイバー)という名称で2015年の10月からサービスを提供していきます。
フィリピンのインターネットは東南アジアの中で1番遅くて、料金が高いと言われていますが、このプランの登場によってフィリピンの通信事情が一歩前進していくようです。
日本に比べてインターネットスピードが遅いフィリピンに頭を抱えている方も多いと思います。
突然インターネットが切れて数日から数週間使えなくなったり、インターネットの速度はあるものの、PINGの数値が高くてページの読み込みが遅かったり、これらの経験をしている方にはGlobe社、PLDT社から発表された最高1Gbpsのインターネットプランは朗報に思えます。
企業向けなどに高速インターネットを提供しているビジネスプランは昔からあったのですが、2006年頃から家庭向けのDSLサービスが普及して以来、速度があまり変わっていません。
また通信会社が「ダウンロード速度:3Mbps」と書いてあってもロケーションや時間帯によって速度が半分以下に下回る場合も多いだけではなく、日本などに比べて比較的高額な利用料金になります。
そのためフィリピンは東南アジアで1番速度が遅く、料金が高いという称号を与えられてしまったのです。
今回の大手通信会社の2社の発表によって、フィリピンでのインターネット改善の一歩前進になりましたが、注意しなくてはならないのが料金と対応しているエリアが限られているということ。
Globe社は新たにGlobe Tattoo Platinum(グローブ・タトゥー・プラチナム)のサービスに下り速度が50Mbps、100Mbps、200Mbps、500Mbps、1Gbpsのプランを提供開始。料金と対応エリアは以下の通りとなります。
- 50Mbps – 2,499ペソ(約6,460円)/月
- 100Mbps – 3,499ペソ(約9,045円)/月
- 200Mbps – 4,499ペソ(約11,630円)/月
- 500Mbps – 7,499ペソ(約19,379円)/月
- 1Gbps -9,499ペソ(約24,547円)/月
PLDT社はFibr Plan(ファイバー・プラン)のサービスに下り速度が20Mbps、50Mbps、100Mbps、200Mbps、1Gbpsのプランを提供開始。料金と対応エリアは以下の通り。
- 20Mbps – 3,500ペソ(約9,044円)/月
- 50Mbps – 5,800ペソ(約14,988円)/月
- 100Mbps – 8,800ペソ(約22,741円)/月
- 200Mbps – 20,000ペソ(約51,684円)/月
- 1Gbps – 不明(要相談)
両社を比べてみると対応エリアの多いPLDT社が魅力的に思えますが、PLDT社の方が利用料金が高めに設定してあり、両社とも上記リストにある一部住宅街のみで利用が可能になっています。
その為、契約を行う場合はウェブサイトにアクセスして住んでいる住宅街が対応エリアに入っているのかどうかを事前に確認する必要があります。
料金が高いものの高速なインターネットが利用できるようになるので、嬉しく思う方もいるとは思います。
しかし、なぜ突然大手通信会社の2社が高速インターネットプランを提供し始めたのかというと、オーストラリアの大手通信会社のテルストラ(Telstra)がサンミゲルコーポレーション(SMC)とのジョイントベンチャーが行われたため、それに対抗する形でこれらのプランが発表されたと推測されています。
まだまだ「東南アジアでインターネット速度が遅く、料金が高い国」の印象は無くなりそうもないですが、これらのプランが開始した事でフィリピンのインターネットが改善されていくと良いですよね!
(MIKIO)
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