日本でも世界でも、教科書というものがありますね。小学校・中学校・高校・大学・専門学校など、様々な学校で使われている他、自宅学習では工夫を凝らして勉強をより楽しく、効率的に行えるような仕掛けが施されています。筆者はセブで働く前は教育関連の企業で営業をしていたこともあり、世界の教科書や塾などに関心がありますが、今回はセブの教科書で面白いことを見つけたので紹介します。
世界中では様々な教科書が使われています。
日本公文教育研究会のCMで、「3+3=?」だけでなく「?+?=6」という発想が世界にはあります、という表現は記憶に新しいかと思います。
以前筆者がアフリカの北部モロッコのマラケシュを訪れた際、午後7時ごろになると街中の子どもたちが少し大きめの家に集まって熱狂的に勉強をしている姿がありました。先生とおぼしきおじいさんに話を聞くと、無料で学校の補修をしているとのことでした。
今も昔も、博識であることで自分自身の未来が大きく開けることは変わっていないように感じますし、それは世界中どこでも、勉強が全く必要なく、今後も不要であるという地域はほとんどないかと思います。セブの子どもたちもその中に含まれています。
フィリピンは日本よりも学歴社会であり、中学校までの卒業又はそれ以下、高校までの卒業、大学までの卒業、他国への留学などでその後就ける職の種類が変わってきます。それによって将来の幅も大きく変わってくるでしょう。
少し話がそれましたが、今回筆者がマクタン島のブアヤ地区を夜歩いていると、子どもたちが何やら本を見ながら果物や動物の名前を絶叫しています!何事かと思い見てみると、それは教科書でした。
真ん中の果物はセブの有名な果物、「マンゴー」です。文化や生活が違うことによって、教科書に掲載されるイラストも大きく変化してきます。
他にも数かぞえの勉強の絵には農地を耕すために使う「水牛」が描かれていたり、わり算の絵には「ドリアン」のような果物を割ったような絵がありました。
日本であればこの絵は「みかん」「犬」「りんご」などになっていることが多く、マンゴーはまず使われないと思います。
またこれらの教科書には、セブの言葉ビサヤ語を英語に変換する練習ができるページがあり、3歳の子どもが親から英語を学ぶ姿が見られました。
日本の学校で学ぶ英語の多くは会話の場面を想定しており、日用品などの名前を学ぶ機会は意外と多くありません。それに対しセブの子どもたちは、生活に英語が浸透しているために小さなころから事務用品や生活雑貨のほとんどを英語で話すことができるようです。筆者は個人的に英語のとっかかりはまず「話す経験を積み重ねること」だと経験から感じてきているもので、これはとてもいい環境なのではないかと思いました。
今回は写真が少なくなってしまいましたが、地域の学校教育などについて機会があれば見学してみたいと思います。
[Photo via Get English Lessons.com ]
(タク)